今回紹介するのは、北千住の古い住宅地に建てる”セカンドリビングのある開放感溢れる箱家”を紹介します。
南面が一面道路になっているものの、道路巾が狭く、車一台通るのがやっと。
北千住の住宅街には多く、道路に面していても決して条件が良いとは言えない敷地が多い。
近隣が接している場合、”囲まれたプライベート空間”を検討するが、今回のように道路面が接している面が南面の場合は、この”囲まれた空間”か外部とのつながりを多くとる”開かれた空間”にするか?クライアントに選択をしてもらう事にしています。
そして・・・今回は、”開かれた空間”を選びました。
1階は、南東の日当たりの良い場所に、お母さんの空間、たっぷり収納できるウォークインクローゼットと南側には出入りできる庭を用意し、一日ゆっくりと過ごしてもらうようにしました。
玄関を開けると、左側に自営業のご主人のオフィス、中央シューズクローゼットやトイレで家族のゾーンと独立させました。
2階は、1階より階段を登ってくると一気に広がるLDKが感じられるようになっています。
積極的に取り入れた自然光が空間全体を光で演出します。
リビング上部は吹抜けとなり、子供達の様子がうかがえ、家族の”つながり”を造り出します。
キッチンは南向きにし、開けた窓を望むようにする事により、毎日の家事の負担を和らげる ために、景色を楽しめる位置としました。
3階へは、吹抜けを感じながら上り下りするスリット階段により開放感をかんじる ようにしました。
サービスルームに繋がる大きなバルコニーは、休日だけではもったいない景観豊かなセカンドリビングとしての利用を想定しました。
断面計画は、1階の仕事をする空間を平面上は分離し、断面上は水周りを上層にすることにより、独立性を助ける計画としました。
立面計画は、敷地南東からの動線を意識し、建物も同様に輪郭の強弱をその向きに集中させました。
「建築家とデザイン住宅を建てる」をテーマに、クライアントの”夢と希望” を”現実”にあてはめ造り上げたひとつひとつのドラマが、自分らしい家を 生み出す感動。そんなントのストーリーをゆっくりとリアルにお伝えできれ ばと思っています。
プロである建築家と、始めての家づくりに取り組むクライアントとの距離が 近くなった瞬間に出来上がる個性的なデザイン住宅 。
そのデザイン住宅が出来上がるまでに必ず遭遇する 家 デザイン などの諸問題。建築法規や 工事費、近隣問題、心構えなどを、必要な部分をピックアップして説明 していきます。
これから自分らしい個性的な家をお考えの方は、もちろんの事、建築家 を目指す学生や、建築に興味のある方々の勉強の参考になるよう心がけ ていきます。