フラット35の融資を利用しての「書類偽装」や「詐欺事件」が金融機関で相次いでいる?
通常行う民間金融機関の審査をフラット35の場合、甘く審査していた事実が浮き彫りにされてきた。
銀行の独りよがりな顧客獲得戦もここまで来ると呆れてしまう。各銀行で用意している独自の住宅ローンの利益と比べると”うまみ”の少ないフラット35。
審査で労力をかけられない事実もあるでしょうが、ようやく法人税納付が出来るようになった都市銀行は、これ以上国民の負担だけは増やさないでほしいものです。
銀行のリスクを緩和して、本当に住宅ローンが必要な国民に借り易くするフラット35は、国税の一部を利用して運営している。
そのため、「やばくなったら、国に払ってもらおう」と考える行政官僚的な銀行の考えは、まさしく幼稚な行動で許しがたい実態だと思う。
心配されるのは、そのツケが、国民にまわり、税での補填だけではなく、フラット35そのものが、本末転倒な結果になる事であり、銀行と行政管理のペナルティである事を周知徹底してもらいたい。
フラット35、民間の審査に甘さ 検査院が指摘(日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF1900N_Z11C12A0EE8000/
会計検査院は19日、独立行政法人の住宅金融支援機構が手がける長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」について、機構と提携する民間金融機関の一部で甘い審査が行われているとして、機構に金融機関の指導を求めた。
39の提携機関を抽出して調べたところ、機構が求める融資審査の基準を全て満たす金融機関はなかったという。
フラット35を巡っては、勤務先や収入を偽って融資金をだまし取る詐欺事件が相次いでいる。融資審査は提携金融機関が行うが、機構がローン債権を買い取る仕組みのため、詐欺に遭っても金融機関に被害は発生しない。
フラット35は最長35年の住宅ローンを固定金利で借りられるため人気を集めているが、検査院は「金融機関が信用リスクを負わないことが一部の甘い審査につながっている可能性がある」と指摘している。
機構は融資審査について、利用者の勤務先の在籍確認や収入を証明する書類の収集、申請書類のチェック方法など数項目で具体的な手法を挙げ、金融機関に実施するよう要請している。
だが検査院が調べた39機関で機構が示した審査手法を実施していたのは、項目ごとで1~2割にとどまり、全項目で実施していた機関はなかった。
金融機関側は検査院に対し「自社の基準で審査しており、十分だと思った。機構が求める水準は厳しい」などと説明。ただ、自社のローン審査で実施している信用情報機関への照会を、フラット35の場合は行っていない金融機関もあった。
検査院は現在はどの金融機関に対しても一律になっているフラット35の提示金利について、審査状況や不正事案の発生状況に応じ、差をつける仕組みなどの検討も機構に求めた。
機構は「指摘を真摯に受け止めており、必要な検討を行っていく」としている。