建築家とデザイン住宅をつくるDEN設計一級建築士事務所 住宅設計対称地域:東京、神奈川・埼玉・千葉

建築家とデザイン住宅を造るDEN設計

Den設計の家づくり 三鷹の家

 Open House  完成作品はこちら

デザイン住宅ができあがるまでの家づくりの進捗記録や家のデザインをオープンハウスとして紹介しています。
今回、ご紹介するOpenHouse(オープンハウス)は、東京都内の住宅系地域に建てられるRC造地下室+木造2階建て専用住宅です。
CM分離発注方式で建築家とクライアントと二人三脚で、建てるデザイン住宅を紹介しています。

03月21日 
プランニング依頼を受けクライアントが購入検討する土地を調査
天文台が近くにあり緑の多い環境はとても良い所。
既存地下室については、大変古く、構造的に再利用は不可能である。土地販売価格の査定に考慮することを、協力会社である不動産会社さんに交渉してもらうこととなる。


5月26日
土地決済にあたり、今回の工事費(総予算)を組むために、現地で地下室などの土木工事の見積依頼をする。

07月11日
現場の測量・地盤調査・真北調査を行う。建築確認申請や設計上に使用する大切なデーターである。

9月19日
既存地下室などの解体工事着工
隣接する擁壁などを考慮し、部分的に残すこととなる。

10月01日
地鎮祭
大安の吉日を選んではいたが、偶然にも御みこしが、前面道路を通過していった。神聖な場での幸先の良いことだった。

10月30日
地下室・擁壁躯体工事着工
建築確認申請が時間がかかり、3週間程度の着工延期となる。
*一連の構造計算偽造問題による、行政の対応が思ったよりもかかってしまった。まじめに倫理を持ち設計業を行う者としては不可解な出来事だと思う。

11月02日〜06日
既存擁壁廻りの掘削→支保工・土留め工事

既存の境界部分の擁壁廻りを掘削したところ、土留めをする壁が、途中で切れている状態であったため、クライアントとも協議の上、簡易土留めを行い、ご近所への配慮を行った。現在の施工では、考えられないが、掘削してわかったことのひとつ。


11月13日
地下室ベースコンクリート部 捨てコン打設
地層は、ローム層と思われるが、一箇所から湧水が起きた。近隣の排水経路が懸念されるが、自然水ではなく排水管の末端処理に問題がある。
結果、人工的に水の道を作ることとした。

11月18日 近隣挨拶・地下基礎型枠用墨だし
クライアントと共にご近所への挨拶を行う。

11月23日 地下ベース配筋施工
最近の傾向として、コンクリート・鉄筋加工・鉄骨ともに職人不足が伺える、今回も予定していた工程を遅れることとなる。

11月24日 地下ベース部分打設

12月02日 地下ベース打設・配筋 状態 確認

12月21日 地下壁型枠完了・コンクリート打設
今回も職人不足の影響により、大幅な工程の遅れがでる。
コンクリート・土工事を依頼している鳶さんによる”型枠大工さん”の都合がつかず、頭、自らの型枠組となる。

1月5日 住宅基礎廻り 埋め戻し

1月16日 擁壁部分 配筋検査

1月26日 住宅基礎部分 墨出し

鳶 頭と共に、これから立ち上げる住宅基礎部分の「狂い」を修正していく。
地下基礎と上部住宅基礎との高低差による施工誤差「±2〜3mm」を確認・是正する。

2月16日 棟梁による土台墨出し

後日建て方前に、土台を敷くためにここでも、わずかな施工誤差を直していく。

2月17日 建て方

ようやく完成ファサードを思わせる「形」が現れてくる。

2月24日 上棟式

今回は、建て方の後日に、クライアントの都合により「上棟式」は休日の日に行われた。

3月3日 サッシ取り付け・外部構造合板貼り付け

内観からも開口部の大きさ・位置が確かめられるようになる。

3月14日 屋根・壁 断熱材貼り付け

リビング・ダイニング・キッチンの大空間の一体感を図るためのつながった天井がボードで覆われた。*今回の見せ所のひとつ。
この天井を張るために、特殊な足場を用意する。その作業だけでも、大工さんが1日をかけて行われた。

3月28日 内部 造作工事

オーダー建具用の枠や、敷居・開口枠の造作。
その一つ一つが棟梁の手によって造り上げられている。*スピードと金額ばかり優先される「既製品」にはない”品”がここで表現される。

4月03日 浴室タイル下地ボード貼り

今回の浴室はシャワーの回数が多いご夫妻のライフサイクルにより、少し変形ではあるが、洗い場を優先したデザインとした。
浴槽につかった時に見える小窓や、つながる様な窓などの演出を行った。

4月28日 階段造作

階段造作の打合せ風景・・・棟梁と所長の休憩風景。今回、入ってもらった棟梁とは、所長が中学生の時からの知り合い、技術的なことだけではなく人間の大きさを感じる棟梁だからこそ表現できる”匠”があると思う。

5月11日 浴室防水・階段造作

今回の見せ場のひとつとなる、階段の表情ができた。
「図面通り」と言う棟梁だが、斬新さを表したいデザイナーと経験ある棟梁とが造った作品であろう。

5月17日 家具造作

今回の家具造作の中でも、キッチン部カップボードは、クライアントがお持ちの「思い出の家具」を棟梁が加工して、新たに取り付けた。
全てが新しいものではなく、思い入れがあったり、まだまだ使えるものなどを既存の状態を確認しながら再利用する・・・どのように表現するかはデザイナーが工夫しています。

5月19日 浴室タイル貼り・キッチン最終打合せ
浴室タイルの形状と同形状の開口の演出を計った、数ミリの違いが出来上がりを左右するため、数回、タイル職人と出来上がりを確認しながら進める。
キッチン廻りの造作もほぼ終盤、壁に施す、ニッチ(壁に凹凸を演出したもの)の見え方について、棟梁とデザイナーの打合せ。

5月28日 塗装仕上げ

打合せで交わす言葉の数々により、クライアントの好みや希望が図面などで表現され、「クライアント⇔デザイナー⇒各業者さん」と言う伝達が行われるが、三位一体の関係により、現場では、仕上がりなどについて、クライアントと職人さんと直に打合せすることも少なくない。

6月05日 クロス仕上げ・電気器具取付・後付け手摺

工事終盤、クロスが仕上がると同時に、器具類や、金物類の取り付けが行われる。
この後、床や壁に巻かれている、養生シートを美装業者さんや、その時、現場にいる職人さんも手伝い、DEN設計スタッフが剥がしていく。
長年温めてきた卵の殻を破り、大切なわが子の様子を丁寧に見ていくような心境です。

6月09日 お引渡し

土地探し、設計打合せ、建築工事と1年以上のお付き合いとなったUさんご夫妻ともこれで少しお会いできないのも少々さびしいものですが、我々が、精一杯やらせてもらえたのも、ご夫妻の人柄により、楽しい思い出となって残りました。

CG